8月のマンスリーゲスト 寒川 一 さん

インタビューを終えて:

寒川さんの言葉やお話には 揺るぎない説得力があり、触れるたびにこちらは揺さぶられる。

初めてお会いした時から その印象は変わらないし、私の中では増幅している。


今年2月に開催されたセミナー「企業・NPO・大学・市民のためのパートナーシップミーティングin鎌倉」の打ち合わせで、新春 松の内の鎌倉、NPOセンターにてセンター長の西畑さんのご紹介での初対面。寒川さんの著書「キャンプ×防災のプロが教える 新時代の防災術」そして、「焚き火の作法」を前にご本人とお話しする贅沢な時間となった。

ほんの一部ではあるけれど、寒川さんのライフストーリーをまじえつつ、防災を軸としたお話を伺い、「生きる力」「生き抜く」ことについて感じ、考え、そのメッセージが深いところに重低音で響いてきた。


アウトドアライフアドバイザーの寒川さんが提唱する真の防災力を得るために必要な3要素、tools, skill, mind,すなわち、必要な道具を見極めて備え、それを使いこなす技術を身につけ、それをどのように活用するかを判断する。寒川さんが常に心に意識に留めているという「臨機応変」「創意工夫」の向き合い方もこの判断を支えているのだろう。

いざと言う時のために プリペア「備える」だけでなく、自分自身がインストール「備わっている」状態にあること。生きていくために大切な要素そのものとも感じとれる。


重低音だけでなく、寒川さんのお話はときに軽やかにすっと入り込んできて、次第に深く静かに流れる。

ライフテーマであるという「サボリ」、「焚き火カフェ」やその作法。生きる愉しみ、喜び、癒し、そしてプリミティブであり、クリエイティブであること等々、そこには私たちが生きることに寄り添い、暮らしを彩るメッセージがある。番組での、焚き火と茶道の繋がりから「ひとつのことを極めると、(それがどんな分野であれ)同じ原っぱに出てくる。」というフレーズは印象的だった。何か人の智や力を超えた大いなる存在とつながる感覚だろうか……。


アウトドアライフアドバイザー、UPI OUTDOOR PRODUCTSのアドバイザー、

焚き火カフェを主宰する伝道師 他、そのお顔はこれらにとどまらない。また書籍や雑誌、「NHK深夜便」のラジオ等、メディアでの発信も多数。20年以上続けてこられた活動もある中で、寒川さんのメッセージやあり方が 今 時代のあつい要請を受けていることには何か必然というか、理由があるのだろう。


情報やもの、便利があふれる今だからこそ、先人から得た知恵を取り戻し、次の世代に伝えていくこと。地球上のひとりの人間として生きること、衣食住、暮らしの営みを楽しみながら行動をもってあらわしていること。


そんな知恵や喜びや美も満載であろう、

寒川さんと奥様せつこさんとの共著 「サボる」防災で、生きる(主婦と生活社)が

この秋の入り口、世に出る。

寒川さんの「これから」とともに この新しい一冊を手にすることが楽しみでならない。

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