12月のマンスリー ゲスト 妹尾 和乃さん

インタビューを終えて:

2022年、これまでこの世になかった一冊の絵本が鎌倉で生まれた。

今回はその生みの親である「セノ アトリエ」の妹尾和乃さんにお話を伺えたことをとてもありがたく受けとめている。

「鎌倉ウィンメルブック」の誕生に至る物語には、妹尾さんのパッションとそれを形にするアクションのありようが、そして鎌倉の風土、土地柄が あざやか且つ独特の熱を持って伝わってくる。

それは妹尾さんのたおやかさ、その強さが発するものであり、またこの土地に根付く先進性や人の間に渦巻くエネルギーだと感じる。

ドイツ語圏の国々で長く親しまれ、日常の場面に溶け込む 文字のない絵本に出会った妹尾さんが「このウィンメルブックを日本で」と鎌倉の出版社1ミリの古谷聡さんに長く熱いメールを送られた、と番組でもお話しいただいた物語の序章。そもそもの発想として、単純に海外のものを輸入するような形で「鎌倉版」をつくるのではなく、これまで存在しなかったものをという思いを実現された妹尾さん。背景にあるスイスでの暮らし、子育てやそれまでのご経験、さらに根っこにある妹尾さんならではの物事の捉え方、感度の高さや問いを立てる姿勢を感じずにはいられない。さらにチームの力で皆の思いをあざやかに形にしたこと、鎌倉という土地を選び、その一つの特徴、目標である「共生」というテーマも携えつつ、対話を重ねながら共感の輪を広げた行動力にも敬服の念。

そんな妹尾さんを今回ご紹介くださったのは、昨年10月のマンスリーゲストでご出演くださったNPO法人の「まるまーる」代表の小澤由香さん。子育てを通しての多文化共生を目指し、主に湘南エリアで海外ルーツの親御さんやファミリーに向けての情報発信やツールの提供を継続されている。そのイノベーティブで思いやりあふれるアプローチは「まるまーる」さんならでは。小澤さんが、共に運営メンバーとして活動されている妹尾さんと繋げてくださったことを心から感謝している。


世代や国境や様々な立場を超えて、人を地域をつなぐウィンメルブック。

それぞれの読み手が想像し、創造することが楽しめるウィンメルブック。

「鎌倉ウィンメルブック」の7月のデビューからの様々な反響は、これからの広がり、新たな展開を予感させる。

ページをめくると、心に温かな火が灯り、その時その時のイマジネーションの世界に誘われる。

そして、そんな感覚を皆で共有したり、発見できる楽しさ。

私も忘れかけていた感覚に再会し、これまで知らなかった世界に出会い、大いに心動かされたひとりです。

妹尾さん、きっと、「鎌倉ウィンメルブック」の誕生は「はじまりのはじまり」ですね。

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