収録を終えて:
会うたびに新しい景色や、心動く ものがたりをふわっと目の前に差し出してくれるひと。
言葉を重ねてもそのありようにピタッとはまる表現はまだ見つからないけれど、宝箱のような ほりはるさんに抱く印象のひとつ。
そのほりはるさんが描き、書き、創る表現に息をのみ、心打たれ、気持ち和らぎ、温もりや遊び心を感じた方々も数多くいらっしゃると思う。鎌倉の水平線ギャラリーで7月に開催されたほりはるさんの個展。今回の収録後の開催で、放送では その際のことをお伝えすることは叶わなかったけれど、ここで少しだけ触れさせていただこうと思う。
心地よく安心感のある空間で、ほりはるさんの創作の軌跡を追い、これからにも思いを馳せながら時間旅行を味わうよう。この空間が柔らかく あたたかいのは人や景色に対する描き手、書き手の思いやりの心が伝わってくるからなのだろうな。目の前にある表情や事象をとことん見つめ、想い、考え、想像以上の集中力で無心で描いているからなのだろうと。その過程で生まれたエネルギーが純度高く、線や色にそして、表現の細部にまで宿るよう。
誰かに会う時は、以前の印象などを一度リセット、新しい気持ちで向きあわれているとのこと。それは毎回新しい気持ちで真っ白なキャンバスに向き合う感覚と通じるのかな、とも。
そして、番組ではご紹介しきれなかった 鎌倉という土地ならではの 運命的な出会いや繋がり 連鎖から、ほりはるさんの表現やその場が活き活きと広がり、深まっていく様を感じとることもできて。
大変ありがたいことにギャラリーのその空間で「インタビューの続き」のようなお話も伺うことができた贅沢。ほりはるさんの「色」の感性にも、とても惹かれるものがあって、少しだけそのルーツに触れてみたくて伺ってみた。
海の近くで育ったこと、暮らしや家族旅行を通しての自然との触れ合い、子どもの頃から草花を愛でる環境があったこと、ジブリ作品やディズニーの世界に没入した時間、そんなお話の断片からも はりはるさんがうみだす色がどこからやってきたのか、また新しい景色が広がるようで。